あたしは窓のカーテン越しの、太陽の眩しい光で目が覚めた。


…朝かぁ……。



つながれたままの手をそっと離して、あたしはカーテンを開けた。


昨日までの雨が嘘のように清々しい朝だ。


それは、天音くんを好きなことに素直になれたあたしの気持ちのようだった。




「んんーっ!」

あたしは大きく伸びをした。


座って寝てたから腰が痛い。


でもそんなことも、まだすやすや眠る天音くんを見てると、どうでも良くなってしまう。




あたしはハッとして、携帯を開き、時計に目をやると…



7時50分。



学校には、まだ間に合う。



…けど、天音くんを置いて行くなんていやだ…。


幸せそうに眠る天音くんを起こしちゃうのもいやだ…。