そして泣き止んだ頃…。
あたしは思ってしまった……。
――“天音くんが好き”。
天音くんにとって、特別になれなくても……。
あたしの気持ちには嘘なんかつけないよ……。
やっぱりあたしは天音くんが好き…。
「え…みか…」
絞り出すような天音くんの声にハッとすると、天音くんの顔がどんどん近づいくる。
フラッシュバックのように、いつかの夜のキスを思い出す。
「え…っ!?」
あたしってば、好きって言っちゃってたのかなっ!?
いや、だけど…っ!
あのっ!!
ちょっと待ってぇーっ!!
固く目をつむっていると、
ぽすっと音がして、
太ももに重さを感じた――。
そっと目を開けると、
天音くんははぁ、はぁ、と辛そうな息を上げながら
あたしの上にまた倒れていた。

