あたしは“雨女”じゃなくて、やっぱり神様に嫌われてるんだと思う。


窓の外ではあれから毎日のように雨が降り続いている。


…だから、イヤでも天音くんを思い出してしまう。

……違う。

あたしは雨を“天音くんを思い出してもいい理由”にしていた。




チラッと左隣の席を見る。



天音くんは、いない…。



一昨日から、ずっと休んでいるのだ。

今日で3日目…。



もしかして…、あたしが無視しすぎたから来たくなくなっちゃったのかな…?


それとも、顔を合わせづらいから、明日まで休むつもりなのかな…?


明日がこの席の最後の日だから…。




最近はこうやって、ぼーっと考えてる間に授業が終わっちゃう。

あたしはバイトの亜美と別れて、図書室に寄ってから帰ろう、なんて考えて歩き出した。


でも、その考えはあたしを呼び止める声で変わった。