愛してると言って。



すべてを鈴璃に言った。

何でか分かんない。
何で別れたのか。

「んー…。あたし、そこまで知らなかった。」

「ごめん…。言ってなかった…。」

さくらんぼを口に入れる。
甘くて、ちょっとすっぱい。

「そりゃぁ、理由気になるよね。」

「うん……。」

「でも…さ。新しい恋、見つければ……?」

ソフトクリームを食べる、鈴璃の目は真剣だった。

「ん―…。3年も前のこと…考えてても楓が辛いだけだよ?」

「…そんなの――」

「あたしは、もう楓に辛い思いされてほしくないの。」

あたしの言葉をさえぎって、鈴璃が言う。
でも……。

だめ、だめなの。

「ごめん…。辛くてもやっぱり……。」

要じゃなきゃ、ダメ。
考えられない。

「うん…。いいよ。楓がいいなら。でも、あたしは辛い姿見たくないかも。」

鈴璃は、ハハッと笑った。


「うん…。大丈夫。」