――あの日…。
「ごめん、別れて…。」
要からの突然の話。
「ぇ…。な、なんでっ…?」
返事をするだけで、限界だった。
昨日までは仲良く笑い合っていたのに。
「理由なんて…ない。ごめん。」
「やだっ!やだよっ!要の傍にいたいっ…!!」
必死に要の腕を掴んだのに、振りほどかれた。
「無理なんだ…。ごめん」
「っ!!」
理由がないのに、別れるの…??
あたしのこと嫌いになった??
怖くて聞けなかった。
でも、こうなったのはなぜなのか知りたい。
矛盾してる……。
そして、要は東京から兵庫に引っ越して行った。
なにも教えてくれなかった。
