愛してると言って。



「いいなぁ。幸せそうで。」

鈴璃は彼氏と話している時は恋してるっていう顔をする。

もともと可愛いのに、もっと可愛くなっちゃって…。

幸せそうな鈴璃がちょっと憎たらしく感じる。

「楓だって、今日も告られてたじゃん。」

……………!?!?!?

「っ見てたの!?」

「んー。後をつけただけね…。」

それはつまり…

「……見たんだね。」

「へへっ。ごめんって。」

鈴璃は反省する顔すら見せない。

「まぁ。いつものことなんだから許してよ。」

いつものことって…。
はぁ。

「はいはい。鈴璃には敵わないよ。」

あたしはメニューをパラパラめくった。