「…えで!楓!!」
「っへ?」
やばいやばい。
「もぅ、自分の世界に入るなっつの。」
鈴璃(すずり)に現実に戻される。
「あー。ごめんごめん。」
3年前のこと。
要のことを考えるとつい……。
「ねぇねぇ。楓。放課後、駅前のカフェ行こ!」
「あ!新しくできたとこ?」
「そーそー!!かっこいい店員がいるってー!!」
「興味ないしー!」
鈴璃とは高校に入ってからの友達。
親友?
友達がいないあたしでも、鈴璃だけは仲良くしてくれる。
鈴璃はさらさらロングで、明るい茶色に染めてる。
メイクも上手で、楓のメイクは全部、鈴璃に教えてもらった。
かわいいけど近づきがたい危険な感じ?
授業を知らせる予鈴がなった。
あと1時間で授業が終わる。
みんなはのろのろと席に着いた。
