「あ、珠樹。それ言わないでよ」


自分の成績について言われたのが嫌だったらしく、白谷は珠樹先生に食ってかかる。


「あー…、悪かったな」

「ま、由愛ちゃんになら良いけど」


珠樹先生はすぐに謝っていたけど、なんだか私は嫌な気分だった。

無意識に呟いていた。


「優等生扱いって、嫌…?」

「え、」


言った後に、私は口を手で押さえた。

馬鹿な発言だ。
“優等生”というポジションは、自分で選んでいるというのに。


「あ、ごめん…。白谷が悪いってわけじゃないから…」

「…」