頭が痛い。 心が痛い。 「いっ、痛…っ!」 「由愛ちゃん!?どうしたの!?」 頭を抱え込む私の顔を、白谷が覗き込んでいるのが分かる。 思い出しちゃったの。 痛いの、心が。 「由愛ちゃん…!?」 誰か、助けて。 私はそのまま意識を手放した。 白谷の焦った声が、遠くの方で聞こえた気がした。