夏が終わる




次の日の土曜。

朝から色んな所に行った。
でも。
誘ってくれたのは草太なのに、デート中、草太はずっと上の空だった。
寂しくなかったと言えば嘘になるが、仕方ないことだった。
責められない。



そんな草太が帰り際、ぼそっと呟いた。

「これからは一緒に帰ろうな」
「え?」

私は耳を疑った。嫌な予感がした。

「だって部活…」
「やめる」

言い終わらない内に制すように草太が言葉を重ねた。

“嫌な予感がした”