「君は?」

と、問われると、

僕は猫を撫でながら、

「同じ電車に乗って…ここまで来たんですけど…、こいつが車道に飛び出しそうになるのが、ほかっておけなくて…。竹田さんも気付いたみたいだったけど…行っちゃったから…。難しい高校だし…やめておけっていう、神様の御告げなのかなって…。」

と、答えたのだが、この時に、名前を出していたことには気付いていなかった。