セイントロンド



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「…アメリア、カイン。そなたらはわらわに何を聞きたい?」


フィリナは椅子へと腰掛け、私達を交互に見つめる。


「フィリナ、今町で話題になってる連続殺人鬼を知ってる?」


私はフィリナの前の椅子へと腰掛けた。


それに続くようにカインも私の隣に腰掛ける。



「ほう…そんな事件がのう…」


フィリナは知らなかったと言わんばかりに目を見開く。


「やっぱり…知らないか」


神殿の中に箱詰め状態のフィリナが外の事を知るわけないか。


「あぁもしかして…」


フィリナは眉間を抑え、何かを考え始める。


「今は何年の何月かのう?」


「今は西暦ΧΧΧ年のΧ月だな」


私の代わりにカインが答える。



「ほう…いつか見た先見に、大量の魂が囚われた…異形を見たのう…」


思い出したようにフィリナは手を叩く。


「囚われた魂は13、全てを集めた時、魔女の悲願は叶う」


囚われた魂………
それは今回の被害者だ。


「現時点で12人だぞ?あと一人て目的達成かよ…」


カインの言う通りだ。
あと一人…………