「彼等を否定する事は私が許さない。言葉を選びなさい、賢者達よ」
鋭い視線を賢者達へと見せれば賢者達はぞろぞろと頭を下げる。
「くくっ…聖女から嫌われては我等に安息の地はもたらされぬぞ?」
神殿の巫女、フィリナの登場に賢者達は深々と頭を垂れる。
「ははぁ!!」
「無礼をお許し下さい!!」
賢者達にフィリナは笑みを向ける。
それも威圧感たっぷりに。
「図に乗るでないぞ」
その低い声に、この場は凍りついたように静まり返る。
「我が対を侮辱する事は許さん。ましてや、勝手に審議などしおって…」
フィリナはキッと門番を睨みつける。
「今度勝手な事をすれば、わらわは一切、時を語らぬぞ」
その一言に私達以外のその場にいた人間全員が膝を地に付け頭を下げる。


