《アメリアside》


「……おかえり…カイン」


ぐったりとするカインをより一層強く抱きしめる。


「うっ…俺…は………」

「大丈夫、あなたはあなただよ」


カインの背を優しく撫で祈りを紡ぐ。


「聖なる光の印を刻み魔を封ぜよ!!」


―キィィン


光は十字を刻みカインの魔を封印する。


「カイン、混血の血に宿る魔は産みの魔女を殺さないかぎり消えない」


私の力は封印と浄化。
でも今カインの魔を浄化しても元凶を浄化出来なければまた魔は生まれる。


浄化はする方もされる方も負担が大きいのだ。



「カイン、あなたに咎を背負わせた魔女を探そう。私も一緒に探すから…」

「あぁ…ありが…とう…」



弱々しく笑みを浮かべるカインに私は笑みを浮かべる。


「聖女、どういう事か?魔の者を神殿に入れるなど…」


賢者達が私達を取り囲む。


だから嫌なんだだ……
頭の固い賢者達は…


「どういう事とは?
私の連れに文句でも?」


無表情でそう言えば賢者達は顔をしかめる。


「聖女が魔を連れているなど、言語道断!」

「どついうつもりか」



賢者達の言葉に私は笑みを浮かべる。


「あなた達は、自分の意志なく魔に憑かれた彼等を否定するの?」


私の問いに彼等は言葉を詰まらせる。