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「ここが星読みの巫女の神殿……」
カインは呆然と静にそびえ立つ神殿を見上げる。
私達は目的通り、巫女フィリナに会いに神殿へと来ていた。
「行こう」
呆然とするカインに声をかけ、門番の前に立つ。
「お、行かないのか?」
何も知らずに入ろうとするカインの腕を無言で引っ張る。
「おあっ!?あ、あぶねぇって!!」
「死ぬよ?」
無表情で言う私をカインは青い顔で見つめる。
「………どういう事だ?」
カインの質問にめんどくさいけど一つ一つ説明する。
巫女の神殿には合言葉無くして立ち入れない事。
ここでは巫女が絶対でありそれは聖女であろうが変わらない事…
「分かった?」
「…あ、あぁ、分かった」
苦笑いを浮かべてカインは静に息を吐く。
それから「死ななくて良かった」と呟いてるのが聞こえた。
「聖女アメリア、それは何だ?」
門番はカインを訝しげに見据える。
カインはゴクリと息を呑み、困ったように私を見つめた。


