あの日から松野が機嫌が良い。



あたしがあんな事言ったからか……。



言うんじゃなかったと今更後悔する。



今だって横で鼻歌を歌いながら歩いてる。




なんか恥ずかしい……。




あたしは松野を放って、早足で教室に向かった。




「やめてぇ!」




その声と同時に、鞄が教室から飛んできて壁にぶつかる。




よく見ると、教室の周りにたくさん人が集まっている。




あたしのクラス…。




嫌な予感がした。



あたしは駆け足で鞄の元へいく。



そして鞄を右手で取り、教室に目を向ける。




「っ………」




思わず目を背けた。



見たくなかった。



見れなかった。