────3年前、あたしが中学2年生の時。 あたし達のクラスに、1人の男の子が転校してきた。 とにかく元気で、皆に好かれるような性格の持ち主。 “椎名 織斗” おまけに美形。 男女関係なく、仲が良かった。 あたしは、そんな彼に密かに恋をしてた。 初めての感情だった。 1人の人を“特別”として見ること。 すごく戸惑った。 だけど、あたしはいつの間にか、彼を目で追ってた。 時々目が合ったけど、すぐに逸らした。 恥ずかしかった。