空と雨


「…お風呂、はいろっと」


潤はそうつぶやくと真っ直ぐにお風呂場へと向かった。

お風呂場に入ると、すぐにシャワーを出した。


シャワーから出たお湯は床にたたきつけられて、ビチャビチャとあたしの足にはねかえってきた。


「…彼女、かぁ」


潤はシャワーに頭をうたれながら、慶のことを思い出した。


“彼女待ち”


先輩の言葉が頭のなかで何回も繰り返し聞こえる。


「…好き、じゃない」


あたしは先輩のことなんか好きじゃない。


まだ初めて会って一日だって経ってない。


…好きなんかじゃない。


潤はギュッと目を深くつぶった。