「ちょ、なにお前泣いてんの?そんなに寒かったのかよ」
駐車場まで走ると、そこには傘をさして立っている先生がいた
「…っ、
また、転びそうになりました」
嘘、をついてしまった。
「は!?まじかよ、お前相当バカなんだな」
「先生、寒いです…」
潤の体は雨にうたれて、制服や髪の毛はびちょびょだった。潤はガタガタと体を震わせている。
「あーもー、これでも羽織っとけ」
そう言って先生はあたしに、スーツをかけた。
「それ新品なんだからな?ありがたく思えよ?」
「…先生、」
「…あ?」
先生、
なんで“恋”なんてものがあるんですか…?
誰が作ったんですか?
昔の人ですか?
「…教えて、ください…っ」
