「私知りません!」

大きな声を出しながら
ドアを閉めようとした時
テンパの男の子が
口を開けた

「お前、立花小の唖美留だろ?バスケ部4番・全国に呼ばれるのにいつも断ってる。他にも色々知ってるよ。」

「何で知ってるのよ。私貴方と喋ったことないわ」

「そりゃそうだ、お前は有名。俺はただの生徒」

何こいつ!!!!
あんたは知ってて
私は何も知らないのに!

何か腹立つ!


「どう?俺は知っててお前は俺のこと知らない。一緒に過ごせばわかるかもよ?」


…ふーん、そう言うことね
一緒に過ごせばわかる…か。

「いいよ。一緒に暮らしてあげる。その変わり家はあんたんちだからね!!」

「はいはい、」


男の子は
やっとかとため息をついた。でも少し笑っていた

女のひとも
やったー!!と喜んでいた

「唖美留ちゃん。これから迷惑かけるけど宜しくね」


「はい」



これが私と蒼汰の
物語の始まりだった