迷路恋愛



窓側の席へ着いた瞬間、


「はじめまして北野さん!私、神田梓!アズって呼んで!」


前の席の女の子が話しかけてくれた。


「あっ。初めまして私のこともあかりって呼んで!」


よかった~。仲良くしてくれそうな子がいて。
すると、隣の席の男の子も


「俺、橘信(たちばなまこと)よろしくな!」


「うん!よろしく!」


「てか、マジあかり可愛いね!前の学校に彼氏とかいなかったの?」

 

ドクッ。。。。。



「あ・・・あ~いなかったかな~?てか、アズのほうこそ彼氏いそうじゃん!」



するとアズがにやっと笑って、


「あたし彼氏いるよ~!めっちゃかっこいいんだ~」


「お前いろんな奴に言いふらしすぎだろ。。。」


「え・・・もしかして信がかれ・・「「んなわけないし!!!!」」


あぁ・・違うのか。


「ごめんごめん!」


「もうマジ信じらんないよ~。。信なんか願い下げ。。」


「俺だってあり得ねーし。付き合うならあかりみたいな奴だろ!!」


「あははははは・・・ってあたし!!!???」



なんて冗談を言いながら、一日を過ごした。クラスの人たちは優しくて
すぐにみんなの名前を覚えることができそうだ。


少し胸にわだかまりが残るけど、これだったらすぐに忘れられそう。
このまま何事もなく時間が過ぎますように・・・。