子供は子供なりの尺度持って、相手を見て、交わってゆく。



子供には親の思惑なんて関係ない。


親同士が仲良くなくても同じ。
子供は親ではなくその子供自身を見ている。



「親の世界をそのまま…子供の世界に反映させて…その親を孤立させて、楽しいですか?」



「失礼な…」
梢ちゃんママが捺の言葉に目を見開いた。



「…自分の満たされない思いを他者をけなし、支配するコトでしか拭えないあなたは憐れな人だ」



「桐生さんに私の何が分かるんですか?」



「俺は彼から全てを聞きました。名前は確かにサクヤでしたっけ?」


「えっ!?」
捺が佐久間君のコトを知っている??



梢ちゃんママは踵を返して、体育館を出て行った。