都心のオフィス街の高層ビル群の一角にある『桐生建設』の本社社屋。



空に一番近い部屋で捺と設楽さんはデスクに座って仕事。



私はソファーに座って、仕事する捺を見つめる。



「私に何かお手伝い出来るコトない?捺」



「んっ!?」



話しかけてはいけないけど、自分だけ、ボ~ッと捺が仕事を終えるまで過ごすのは嫌だった。



何か出来るコトはないかと問いかけた。



「俺は別に…」



捺は語尾を濁して、設楽さんに視線を向ける。