俺たちに気を遣い、設楽は運転席と後部座席の間のカーテンを閉めた。



車はゆっくりと走り出す。



静寂が苦しい。



俺はなかなか封書の件を切り出せずにいた。



留奈にあおいの仲を疑われて、少しショックだけど。
俺も同じように留奈を疑っていた。



互いに何をしてんだろう?



「捺…ゴメンなさい…」



留奈の方から俺に謝って来た。



「・・・別にいいさ。それよりもコレ」



俺は鞄の中から封書を取り出して、留奈に渡した。