私は着ていた服を脱ぎ、別の服に着替えた。



魁の言う通り…潮に匂いがするか…
着ていたブラウスの匂いを嗅いだ。



微かには匂うかなってレベル。
子供の嗅覚って、犬並み?


「!?」



私のケータイが鳴り響く。

ディスプレイに出て来る携帯番号は知らない番号。



「もしもし…」


ーーー桐生社長の奥様ですか?


聞いたコトもない女性の声。



「私の名前は林元あおいです…」


名前にも覚えがない。



「どちら様ですか?」


ーーー捺がこの間…部屋に忘れたジッポを返したくて…



「!!!?」