私は佐久間君に自宅まで送ってもらった。



「遅かったわね・・・」


「うん、ゴメン・・・」



哲さんが先に子供たちに夕食を食べさせてくれていた。



「「お帰り!!ママ」」



ソファーに座ってテレビを観ていた岳と魁が共に立ち上がって、私の足元に纏わり付く。



「あれ?ママ…海の匂いがする!!?」


魁が私のスカートを犬みたいに嗅ぎ始めた。



「え、あ…おかしなコト言わないで…魁…ママ…お着替えして来るわ」


二人を身体から離す。不思議そうに私を見つめる二人を尻目に2階の寝室へと階段を駆け上がった。