『断ったのかよ。もったいねぇなぁ。』
『鮎沢って剣道部だっけ?あんな綺麗な顔して、実は凶暴なんじゃね?』
『あっ!ほら鮎沢と一緒にいる...同じ剣道部の...なんだっけ?』
『あぁ。新田っていったか?ガキみたいな奴。』
『なかなか可愛いけどな。剣道部だけど。』
『ふーん。おい杉本!その子はどうだよ。』
『興味ねぇ。剣道とか...女捨ててるよな。汗臭い女なんてごめんだ。』
悔しさと怒りと悲しさが入り交じって、一歩も動けなかった。
わたしらのなにを知ってるんだ。お前はどれだけのことをしてるんだ。ふざけんな。
でも、一番ムカつくのは
それでも動けなかった弱い自分。

