【 側にいるよと笑うから 】





頭を抱えうんうん唸ってみる。ふと視線をノートからはずすと、じっと見つめてくるこいつと目があった。

完全に存在を忘れていた。



「...なに。」


「別に。」


「ど、どうせまた、馬鹿な女とか思ってたんでしょ。」



何となく、夢中になっている自分を見られた恥ずかしさからか、ノートを押し付けて、ふてくされてみた。



「別にただ、
お前ちゃんと部長なんだな。」



何を言ってるのか分からなくて、一瞬息をするのを忘れてしまった。自分でもびっくりするくらい目を見開いていたと思う。



「こんなアホな奴が部長とか...終わってんなって思ってたけど。そっか...お前剣道馬鹿なんだな。」