「あり、がとうございます・・・。
あ、朝陽さん・・・。」

消え入るようにか細い声でお礼を言うと
言い慣れていないためか、
顔が熱くなるほどに恥ずかしくなってしまった。

「それ位で恥ずかしくなるな。この先まだ、残ってんだから。

俺もなんとか頑張るから、よろしくな。」

朝陽自身も陽希から言われたこともあって
考えた部分もあった様子だった。

朝陽は舞花の頭をポンポンと優しく
撫でた。(そういえばこういう
男性(ひと)だったっけ・・・。
要所要所は優しいんだよね。)

舞花は朝陽と出会った当時を密かに
思い出していた。

(あの時から厳しかったけど、あとから思い返すと
優しさからだったんだよね…。)

そんなことを思い返しているとあっという間に
披露宴は終わってしまった。