よく、良いことが起こると災難が降りかかってくるっていうけど、その通りだと思う。 「───ねえ、なんかあれ綯捺ちゃんに似てない?」 その一言で、嵐があたしの前に降りかかってきた。 「ホントだ、似てるかも」 その胡散臭い喋り方が、あまりにも怖くなって、隣で亜梨沙が心配そうにこちらを見る姿に大丈夫の一言すら言えなかった。 それは、宮根悠些が教師になって3ヶ月のことだった。