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「…い!…葵!」
「へっ?!あっ里美、いつからいたの?!」
聞き慣れた声にハッと我に返った。
あれから二年経つのに、今もこうして思い出しては自分の世界に入ってしまう。
「さっき来たのに気付かないんだもん。また思い出してたんでしょ?先輩のこと」
「なっ!何でわかるの!?」
「私を誰だと思ってるのよ。葵のことなら何だってわかるよ、ずーっと一緒にいるんだから。私に隠し事するなんて百年早いわ」
彼女は、森本 里美。
里美とは親同士が仲が良くて生まれたときからずっと一緒。
小柄で見た目はほんわかしたイメージだけど実はかなりの姉御肌。
サバサバしてて物事をハッキリ言うタイプ。
幼馴染であり、大事な親友なんだ。

