さくら色 〜好きです、先輩〜


翌日、昼休み。

若菜先輩にマネージャーを引き受けることを伝え、顧問の先生と小野田部長に挨拶に行った。

先生も部長も優しそうな人で安心した。

若菜先輩曰く、先生は普段はめちゃくちゃ優しいけどサッカーのことになると鬼になるとか…

でもマネージャーには被害ないから大丈夫よ、と付け加えて。



「今日からお世話になります、西原葵です。宜しくお願いします」


早速その日の放課後から部活に出ることになり、練習前に部員に紹介された。

部員数は80人弱。

全員の名前と顔を一致するには暫く時間が掛かりそうだな…


「マネージャー二人で大変だと思うけど、宜しくな。わからないことがあったら誰にでも聞いてくれ」

「はい!」


三年の先輩達からは「やっと怖くないマネージャーが来た!」と声が上がり、若菜先輩はすかさず「煩いわよ」と突っ込みを入れた。