一年前、私の世界はモノクロだった。
幼馴染二人には夢があってそのためにこの高校に進学を決めたけど、私には何もなかった。
何だか一人取り残されたような気持ちだった。
ただ毎日を何と無く過ごして…
トラブルに巻き込まれないよう人の顔色を伺って…
楽しくない時も笑う、そんな中身のない生活だった。
だけどあの桜が舞い散る日、先輩と再会してから全てが変わった。
私の世界が彩りキラキラと輝き始めた。
先輩と過ごす毎日が幸せだった。
何と無く過ごしていた一日がとても大切に思えた。
全部、先輩が教えてくれてた。
鼻を掠める風の匂いが毎回違う事も、
紫や茜色に染まる夕空が何だか切ない気持ちにさせることも、
この空が何処までも…何処までも続いてる事も、
全部、先輩が教えてくれたんだ。

