「先輩の…先輩の馬鹿!!」
私は声が届くはずもないのに出国ゲートに向かって叫んだ。
「弱いとこ見せるのが怖いとかダサいとこ見られたくないとか、そんなかっこつけないでよ!!どんどんそういうとこ見せてよ!!私は…私は、弱い部分も全部引っ括めて先輩が好きなの!!!!」
先輩…
会いたいよ…
抱き締めて好きって言ってよ…
「葵…」
急に後ろから先輩の温もりに包まれ、私の胸は大きく跳ね上がった。
「俺、本当馬鹿だな…葵にはいつもかっこ良く思われたくて変にかっこつけてた。葵はどんな俺でも受け止めてくれるってわかってるのに」
「本当馬鹿だよ…私の前では泣いてもいいんだよ?弱いとこもっと見せていいの…私はそれが嬉しいんだから」
私は先輩の腕を解いて、向かい合った。

