さくら色 〜好きです、先輩〜


私は手に持っていた手紙をゆっくりと開いた。

中には三年前と同じ、ボタンが一つ入っている。


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葵へ

中学卒業以来の手紙で少し照れるけど、今の気持ちを正直に書きます。

始めに、出国時間嘘付いてごめんな。葵に見送られると俺の弱い部分が出てきて、情けない姿を見せてしまいそうで怖かった。長い間離れるのにダサいとこ見せたくなかったんだ。本当にごめん。

二年半前、俺は何もかも全てを諦めてた。サッカーも友達ももう要らないって殻に閉じこもって…でも葵と再会して全てが変わった。俺の殻を壊して太陽みたいに眩しい程の光を与えてくれた。一歩踏み出す勇気をくれたんだ。

毎日が楽しくて、幸せだった。

あの事件のことをこんなにも早く忘れて夏樹のことをすぐに許せたのも全部葵のお陰だ。

本当にありがとう。

向こうに行ったら一軍に上がるまではシーズンオフでも日本には帰らないつもりだ。

誰よりも頑張って早く一軍になって、そしたら葵に会いに行くから。

葵も頑張れよ。


奏人

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