「今朝、先輩に呼び出された…これを葵に渡してくれって。10時半の飛行機だって」
「…嘘!だって…だって…」
私はハッとした。
昨日、先輩その話題の時少し変だった。
嘘だったんだ…
「葵!行きなよ!今行けば間に合うよ」
那奈が私の肩を揺らしながら言った。
「行って来る!」
私は鞄を掴み勢いよく教室を飛び出した。
「西原さん!」
「小林先生!」
昇降口で小林先生が息を切らしながら駆け寄ってきた。
「空港だろ?送るよ」
「でも…」
「那奈から今事情聞いたんだ。大丈夫、半休取ったから。時間ないんだろ?車回すから校門で待ってて」
小林先生は私の返事も聞かずに走って職員玄関の方へ向かった。
私はお言葉に甘えて先生の車に乗り込んだ。

