さくら色 〜好きです、先輩〜


明日から先輩は言葉も伝わらない、文化も違う、知り合いもいない異国の地で一人で戦っていかなければならない。

私よりも…誰よりも不安なのは先輩なんだ。

私は背伸びをして先輩の首に腕を絡ませた。


「…っ!!あ、おい?」

「私はいつでも先輩の味方です。先輩は一人じゃありません。先輩なら大丈夫」


先輩の不安な気持ちが少しでもなくなるように強く強く抱き締めた。



そして、卒業式当日。


バタバタバタッ!!


「葵!!!」


息を切らして教室に入って来たのは恭介だった。


「どうしたの?」

「ハァハァ…早く空港に行け!桜井先輩…今日卒業式に出席しないで出発するって…」


恭介の言っている意味が理解出来なかった。


「え…だって、昨日は卒業式出るって…」


そう言ったよね…先輩…