さくら色 〜好きです、先輩〜


「先輩…どうして?」

「ここに来れば会えると思って」


先輩は目を細めて優しく微笑んだ。

久しぶりの先輩の笑顔に胸がキュンと締め付けられる。

同時に明日から暫くその笑顔を見れないと思うと泣きたいほど寂しくなった。


「とうとう明日出発ですね。準備は終わりましたか?」

「ギリギリ終わったよ。ごめんな?あんまり会えなくて」

「そんなこと気にしないで下さい。…卒業式には出れるんですよね?」

「…ああ、そのつもり」


少しの間が気になったけど、いつも通りの先輩を見て気のせいだと考えるのをやめた。


「卒業式の後、私も空港について行きます。見送り、させて下さい」

「いいけど、葵絶対泣くだろ〜?」

「泣きませんよ!笑顔で見送るんです」


先輩は「泣いたら罰ゲームな」なんて言って笑った。