そして、三学期…
新しいチームになり三年生がいない部活にもやっと慣れてきた。
三年生は進路が落ち着き、たまに練習にも参加してくれるようになった。
うちのサッカー部からは小野田先輩と柏木先輩がプロチームに入団することが決まった。
若菜先輩も教師になる夢を叶える為、大学に進学を決めた。
先輩はというと、最近色んな手続きや準備で学校には来ていない。
出発が4月から早まって卒業式の日になった。
先輩になかなか会えないまま卒業式の前日、私は部活の帰りに一人で広場に向かった。
いつものベンチに座り、真っ暗な空を見上げる。
空に私の白い息が上って行く。
「葵?」
振り返るとそこには愛しい人の姿があった。

