さくら色 〜好きです、先輩〜


先輩の顔には擦り傷が出来ていてさっきまでの激闘を物語っていた。

だけど、擦り傷があっても先輩の顔は見惚れてしまうぐらい綺麗だった。


「先輩…どうして…?」


私の目の前で立ち止まった先輩に、声を詰まらせながら聞いた。


「言ったろ?真っ先に会いに行くって」


先輩はそう言って、優しく微笑んだ。


胸が苦しい…

どうやって息をしたらいいのかもわからないぐらい緊張する。


「葵…俺、お前が好きだ」


これは…現実?

私は、夢を見てるのかな…


だって先輩が、好きだって…言った。


「あの日からずっと決めてた。今日、優勝したらもう一度告白しようって。もし葵が他の男を想ってても絶対にまた振り向かせてみせるって」


鼻の奥がつんっとして沢山の涙が込み上げてくる。

私は先輩の言葉を一言一句聞き逃さないように震える唇をぎゅっと噛み締めて涙を堪えた。