小野田先輩は座り込んでいたディフェンダーや硬くなってる選手一人一人の背中をバシッと強く叩いた。


「奏人の言う通りだ。お前らの気持ちはこんなもんじゃないだろ?自分を信じろ。もう俺達はフォローしない。お前らを信じる」


先輩が大声を出してシーンっとなった会場で小野田先輩の言葉だけがはっきりと応援席まで聞こえた。

二人の想いはきっと選手に伝わってるはず。


試合が再開して少しずつ皆の足が動くようになってきた。

やっとうちの学校らしいプレーに応援の熱もヒートアップする。

私も声が掠れるぐらい大きな声で声援を送った。


ーーーーーピッピッピーッ!!


「前半終了!!」


試合は0-1のままハーフタイムに入った。