さくら色 〜好きです、先輩〜


「やっぱり、あの二人付き合ってたんだね…全然気付かなかった」


里美はわざとらしく平然を装って笑っている。

その姿があまりにも辛そうで、私は塀をギュッと握り締めた。


「…私は何か理由があるんだと思う」


佐々木君は小林先生に状況を説明してる時に一瞬里美をチラッと見た。

その目が今も気になって、頭に引っ掛かってる。

だけど、私はそれを上手く説明出来なくて口を噤んだ。


里美は校庭ではしゃぐ生徒達をただただ眺めている。

こんな時に何も言葉を掛けれない自分が情けなくて嫌になる。

里美は私が悩んでる時、たくさんの勇気をくれるのに…


そして文化祭一日目が終わった。

HR後、生徒は掃除と明日の一般公開に向けての準備に追われた。


「佐々木!大変だったな…」


佐々木君が教室に戻って来ると、クラスの皆が一斉に駆け寄った。

今日の板橋先生の事はすでに学校中の噂になっていて、HRに担任から外部に漏らさないようにと注意があった。