さくら色 〜好きです、先輩〜


板橋先生と香緒里ちゃんは一年前に付き合い始めたらしい。

だけど、板橋先生の束縛に耐えられなくなった香緒里ちゃんは今年の夏休みに別れを切り出した。

板橋先生はそれを受け入れられなくてメールや電話を繰り返し、次第には学校や家の前で待ち伏せするようになっていった。

最悪なことに板橋先生が新学期から教育実習生として来ることが決まり、しかも担当のクラスが偶然にも私達のクラスだった。


「学校では皆がいるから何もしてこなかったんですが、メールの頻度は多くなったそうです。だから今日ここに呼び出してもうストーカー行為をやめるように話し合いをしてたんです」

「佐々木君…だっけ?君は?」

「俺は夏休みに香緒里に相談されて…」


佐々木君はチラッと里美を見て、すぐに視線を逸らした。


「同じ中学なんですけど、昔からずっと香緒里のことが好きで相談にのってました。それで、最近付き合うことになって…」

「わかった。板橋先生、今の話に間違いはありませんか?」


板橋先生は顔を真っ青にして頷いた。


「警察の方、連れて来ました」


そこへタイミング良く那奈が警察官二人と校長先生を連れて戻ってきた。

小林先生はさっき佐々木君が話したことを簡潔に話し、一人の警察官が板橋先生を連れて行った。