さくら色 〜好きです、先輩〜


「お洒落なお店ね…よく来るの?」

「俺も初めて。実はずっと気になってたんだけど、一人じゃ入りにくくて」


席は全て埋まっていて女性の姿ばかりだった。

確かに、客層を見ちゃうと男一人じゃ気まずいかも…


私はアイスミルクティーと店長のお勧めのフォンダンショコラを注文した。


「このフォンダンショコラ濃厚で凄い美味しい!佐々木君も食べてみる?」


私は冗談半分でフォンダンショコラを乗せたフォークを佐々木君に向けた。

すると佐々木君は少し腰を上げて、私の手首を掴みそのままフォークを誘導するように自分の口に運んでフォンダンショコラを食べた。


「ご馳走様」


その瞬間、私はフォークを持ったまま固まってしまった。

顔がみるみると赤くなっていくのがわかる。

ま、まさか…本当に食べるなんて思ってもいなかった…

それにこれって…間接キスになるんじゃ…



「森本さん?」

「あ…でしょ?お、美味しいよね!」


掴まれた手首が熱い。

幸い店内は薄暗くて私が赤くなってるのは気付かれないと思うけど、胸がドキドキして目を逸らしてしまった。