さくら色 〜好きです、先輩〜


「佐々木君、早いね」

「おはよう!なんか楽しみでソワソワしちゃって早く家出ちゃった。森本さんもまだ30分前だよ?」


いつもの制服と違って私服だからだろうか。

今日の佐々木君が可愛くて自然と笑みが零れる。


「ふふふ。私も佐々木君と同じ」

「早く来といて良かった。森本さんを待たせずに済んだし」


私達は目と目を合わせて微笑み合った。


それから私達はライブ会場に向かった。

佐々木君は私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれる。

歩道がない道では自然に私を壁側に誘導してくれて、そんな一つ一つの行動がとても嬉しかった。


そしてお笑いライブが終わり、私は佐々木君に連れられてお洒落なカフェに来ていた。

そこは机も椅子も壁も木で出来ていてまるで森の中にいるようだった。

珈琲の香りがより一層お洒落な雰囲気を引き立てている。