さくら色 〜好きです、先輩〜


女子と話すなんて普通の事なのにどうしてこんなに気になるんだろう。

ましてや同じ中学なら尚更仲が良くても不思議じゃないのに。

私だって恭介っていう異性の友達がいるじゃない。


でも、今日の私はそんな風に思えなかった。

結局、男の人は可愛い子が好きなんだよね…

私と話してる時よりも楽しそうだし。

私とは今日知り合ったばかりで、あの子とは歴史が違うから当たり前なんだけど…

わかってても卑屈になってしまう。



葵には相談出来なかった。

こんな汚い私を知られたくなかった。

葵に幻滅されちゃうかもしれない…

そう思ったから。


でも葵はそんな事で幻滅するような子じゃない。

私が一番わかってるのに…


この時の私は佐々木君に関すること全てに弱気になっていたんだ。