「二人の様子がおかしいから喧嘩でもしたのかと思って…早めに二人で話した方がいいけど、付き合ってるの内緒だから合宿じゃ二人っきりになれないだろ?だから三人で話し合って作戦を練ったんだ」


いつも背筋をピシッと伸ばして頼りになる小野田先輩が、背中を丸めしょぼんとした面持ちで私に何度も頭を下げた。

若菜先輩も同じように身体を小さくして俯いている。


「ごめんね…こうなる事も予想出来たのに…」


小野田先輩も若菜先輩も恭介も、私達のために忙しいなか時間を割いてそんなことまで考えてくれてたの?

この人達はどこまで優しいんだろう…


「ありがとうございました!私達のために」


凄く怖かったけど、嬉しいこともあった。

また先輩の温もりを感じる事が出来たから…



「私、決めました!先輩と話してきます」


三人は笑顔で頑張れって応援してくれた。