さくら色 〜好きです、先輩〜


「ごめんな…恭介の怪我は俺のせいだ。俺がここにいるから…」

「謝らないで下さい。先輩は何も悪くない。悪いのは全部…」


恭介はその後の言葉を言わずに飲み込んだ。

視線の先には夏樹さんの姿がある。


「ホント…俺こんなとこで何やってんだろうな。皆戦ってんのに…俺はただここから観てる事しか出来ないなんて」


先輩は下唇をギュッと噛み締めた。

悔しい想いが沸々と伝わってきて何て言葉を掛けていいのかわからない。


どうしてまた先輩が傷付かなきゃいけないの?

どうして関係ない人を巻き込むの?

こんな風に人を傷付けて、夢を奪って…

最低な人間のすることだよ…


夏樹さんに対してどんどん怒りが込み上げてくる。

人を憎んだり嫌いになる事は得意じゃない。

出来る事ならそんな事したくないのに…


抑えきれない。