今までサッカーばっかやってた俺は恋愛は全くの初心者だった。

亮太を送った後、どう話を切り出していいかもわからなかった。

だからと言ってあんな酷い事言って良いわけない。


今まで西原さんにはかっこ悪い姿ばかり見せてきた。

惚れてる女を傷付けて何が男だよ…


此処らで男らしく決めないと俺の気がすまない。

俺は家の玄関の前で立ち止まって目を閉じた。


「よし!」


明日また西原さんと話をしよう。


誰にも渡さない…絶対に。


俺は深呼吸して思いっきりドアを開けた。



*奏人side*終*