「あれ?兄ちゃん?」


突然の声に、私達は二人して肩を揺らした。

振り返ると、亮太君がきょとんとした顔でこっちを見ている。


「ど、どうした?こんな時間に」

「塾の帰りだよ。ここ通った方が近道なんだ!姉ちゃん、こんばんは」


律儀に頭を下げて挨拶をする亮太君。


「こんばんは、亮太君」

「二人でサッカーの練習?」

「お、おう。でももう帰るから一緒に帰るか!」

「そ、そうですね。もう遅いしそうしましょうか」


私達は亮太君と広場を後にした。